私の母マリア – 暖かいお母さん

あゆみ 2014年8月

今回は、私自身のマリア様に対する気持ちを述べてみたいと思います。
イエス様の昇天の後、鍵をかけた二階の部屋で寂しさと畏れの中でマリア様は弟子たちと一緒に祈って共に励まされました。
私はその場面が大好きです。なぜかというと、今もマリア様は私と一緒に祈り、私のために励ましてくださるからです。このことによって私は祈りを通してマリア様と共同体との一致を確かに感じる事ができます。特に「聖母マリアへの祈り」の最後の文は私にとって大変意味深いものです。
「神の母聖マリア罪深いわたしたちのために今も、死を迎える時も祈ってください」
ずっと天国だけにおられて、栄光の中の天の元后・天の盾・女王であるマリア様のイメージはあまり私の心に響きません。それよりも、私の好きなマリア様は心の母でありよいことを奨める母です。私にとって心のお母さんとして暖かさ、親切、優しさ、保護を与えてくださる方です。母マリアはいつも息子イエスの所まで私たちを導いてくださいます。

保土ヶ谷教会聖堂の左上のマリア様のお顔はお母さんのシンボル的なやさしいマリア様です。

ロザリオの玄義の場面の中に喜びの玄義がありますが、第一お告げ、第二エリザベト訪問は最も興味を感じます。マリア様は神様から大きな願いを受けました。
それは人間になられる神様のお母さんになるというお願いです。マリア様は畏れ、戸惑いながらも承諾されました。マリア様の承諾があったからこそ神様は私たち人間に身近な方になり、ともにおられる神様になりました。マリア様の寛大な心のおかげで救い主イエスはこの世に入られました。マリア様は偉大な恵とこの重い使命をいただいて、このことを時間をかけてゆっくり味わいたかったでしょう。また、婚約者ヨゼフとの結婚準備もあったでしょう。けれどもその望みと忙しさにもかかわらずマリア様は困っているエリザベを手伝うため自分の都合は考えずにエリザベトの所に出発しました。
エリザベトはそのおかげで大きな励ましを受けました。同じようにカナの婚礼でマリア様は可哀想な新郎新婦のために祈ってとりなして下さいました。聖母マリアは現代の私たちのためにも同じような優しい助けと励まし、とりなしを続けて下さいます。それは私にとって生きている暖かい母マリアなのです。

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