今年は、ひつじ年です

広報誌あゆみ 2015年2月号

聖書の中の羊と牧者について考えましょう
イエスは言われました「わたしは善い牧者です、わたしは自分の羊を知り、羊もわたしの声を知っています」
羊は弱く天敵から身を守る自衛力がありません、なので牧者の保護が必要です
羊は自分でエサや水のありかを見つけることができません
そして暑い夏には毛を刈る必要もあります。ですから羊は牧者に頼るしかありません。

ではイエス様の時代の羊と羊飼いについてはどうでしょうか
羊の群れはふつう10頭から20頭ぐらいまでで飼い主の息子が牧者です
彼は自分のものなので大切に保護を与えます 羊のエサになる草や水場は割合と少なく、牧者は昼間、羊を牧場に導き、夜は安全なところで見張ります。

子羊が生れるとそれぞれに呼び名をつけます。
羊は、だんだん自分の名前を憶えて牧者に呼ばれるとすぐに足元にとんで行きます。
羊の天敵はオオカミとワシです、それらから羊を守るため牧者は丈夫な杖とパチンコ ( 石を飛ばすムチ ) を持っています。パチンコを使って上手に石を飛ばすことができます
また杖の先は曲がっている傘の柄のような形になっています。それは危ないところから羊を丁寧に導くためのものです。このように羊と牧者は深い交わりと信頼関係で結ばれています。
みなさんが善い牧者イエス様の御言葉をわかるためには、この背景が大切だと思います。
私たち一人ひとりは次のように言うことができます
「私はイエス様の羊です、イエス様は私の牧者です、イエス様は私の名前を呼びます、善い牧者イエス様は私を導いて私を見守ります」

もし私が道に迷ったら、イエス様は私を探しに来て、見つかると肩の上の乗せて群れまで安全に導いてくれます
日本では羊や牧者は珍しいですがイエス様の慰めに満ちた御言葉は私たちのためです。「わたしは善い牧者である、わたしは一匹一匹の羊の名を呼んで連れ出す」と。


初代教会の時代から一番人気がある詩編は23番です

神は わたしの牧者
わたしは乏しいことがない
神は わたしを緑の牧場に伏させ
いこいの水辺に伴われる
神はわたしを生き返らせ
その慈しみによって正しい道に導かれる

神よ たとえ死の陰の谷を歩んでも
わたしは災いを恐れない
あなたが わたしとともにおられ
あなたのむちとつえは わたしを守る
神の恵みと いつくしみに生涯伴われ
わたしは とこしえに神の家に生きる

読んで祈って、そのメッセージをあじわいましょう
善い牧者イエス様は、この詩編の実現です。
一番大切なのは、イエス様と自分の間のあたたかい交わりをあじわいましょう
イエス様の導きと保護を信頼しましょう
優しい牧者は私たちのイエス様、優しい牧者は私たちの神様です。

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