平成時代のイエス様の証人に

広報誌あゆみ 2015年6月号

私は若い時から歴史が好きです。59年前に日本に来て まもなく 私は、26人の日本の殉教者の話を聞きました。私は非常に心をうたれ殉教の現場である長崎まで巡礼しました。

私が関心したところは、長崎での殉教そのものよりも、京都から長崎までの寒い冬の三ヶ月間の無理な旅路のことです。そしてこの26人の集団は日本の国際化の始まりです。26人の中の20人は日本人とヨーロッパや南米から来宣教師もいました。そして26人の中には待も司祭も伝道士も大工も混血の人も親子も三人の少年もいました。
いろんな国、いろんな年、いろんな地位の人々でしたが、イエス様のおかげで兄弟一致を保っていました。京都から長崎への旅路の途中の町で、みせしめのために、耳をきられ犯罪人として、引き回されました。その目的は一般の人々にキリスト教を信じるとこのようになるという恐れを抱かせるためでした。ところが大勢の人々は恐れのかわりに、26人の証をみて、尊敬の心を持ちました。


その尊敬とはイエス様への信仰の具体的な例を見たからです。大勢の人は始めてイエス様の道の雰囲気を味いました。というのは信仰の喜びと共同体の一致、相互いの愛でした。それを私達が感じることができるようにトマス小崎の母への手紙をあげましょう。

「母上様、聖主のお恵みに助けられながら、この手紙をしたためます。卵標にしるされている宣告文にありますとおり、私達霊父様以下24名 (途中二人が追加された) の者は、長崎で十字架につけられるようになっています。どうか私のことも、父上ミカエルのことも、何一つご心配なさらないでください。天国で母上様のお出でをお待ち申しております。 この世のすべては夢のごとく消え失せてしまうことを思い、天国の永遠の幸福を ゆめゆめ失うことのないようにお心がけください。人が母上にいかなることをしようとも、忍耐し、かつすべての人に多くの愛をお示しください。 それからとりわけ弟マンシォとフィリポに関しては、かれら二人異教徒の手にゆだねることのないように、よろしくお取り計らいください。安芸国三原の牢獄より。」

この26人は約400年前の秀吉の時代のイエス様の証人でした。皆さん、私達はこの26人の跡継ぎです。私達は平成時代の日本社会での証人です。
「誰でも人々の前で、自分を私の仲間であると言い現しなさい。」 (マタイ10-32) とイエス様は私達に生きている声で呼び掛けていられます。

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