広報誌あゆみ 2015年12月号
バリー・ケンズ
ある年のクリスマス前に、6日間の黙想会に与りました。この時の黙想会の指導者は「無のエクササイズ」をやりました。というのは、イエス様の事を全く知らない生活を一日の間 想像して下さいという事でした。
ある人は、そのエクササイズに入って信者でない生活を想像しました。それは自由な楽しい生活でした。厳しい、堅い、規則がない 掟をやぶっても罪悪感を感じないということでした。けれども、このエクササイズにもっと深く入っていくうちに、彼はこの圧迫はイエス様から出てくるのではなく、自分の心から生まれてくるものだとピンときました。その人は黙想会が終わって解放された人となりました。本当のイエスに出会って心の喜び一杯でした。これで、今までの人生のなかで一番楽しいクリスマスを迎えました。
ある人は、実は私です。その無のエクササイズの想像に入って、イエス様のおられない生活を想像してみました。真暗な闇の空白をつくづくと感じました。恐ろしい、うなされる夢のような暗い無意味な人生を送って、死んで入る墓のような感じでした。そして、だんだんその暗闇の中に小さな夜明けの太陽の光が少しだけ出てきて、しだいに太陽がのぼると、あの非常に恐ろしい感じが消えてしまいました。
光であるイエス様は、私の側にいらっしゃる美しい暖かい感じでした。そしてクリスマスのごミサの第一の朗読、イザヤ書の文章は特別な意味のあるものになりました。
闇の中を歩む民は、大いなる光を見、死の影の地に住む者の上に、光が輝いた。
皆さん、イエスの誕生はこの意味だと思います。また、クリスマスもこの意味だと思います。皆さん、暖かい光が自分の心の中に輝くようにお祈りいたします。
クリスマス、イエス様のお誕生おめでとうございます。
