「お願いします」「ありがとう」「ごめんなさい」

あゆみ 2016年2月

去年2015年5月13日、教皇フランシスコは、いつも通り具体的な面白い話をしました。と言うのは人間関係のため、特に家庭生活、共同体生活のために非常に大切な3つの言葉があるという話です。それは「お願いします」「ありがとう」「ごめんなさい」です。私は、今月のあゆみの記事として教皇様のこの話を土台に使うことにします。

教皇様は、このように言いました「私はこの3つの言葉を各家庭の入り口の上に書きたいと思います」もちろん私たちがこの言葉を使うときは本当に心から思いを込めて言わなければなりません。もし口先だけだったら喧嘩の原因や厳しい言葉になり、その傷はもっともっと深くなるかもしれません。

砂漠の中で悪魔は、イエスに丁寧な言葉と聖書の言葉を使いましたが本当に口先だけでした。

教皇様は「この3つの言葉は非常に力があります。平和な家庭生活を守るために大事です。もちろん家庭生活の中で数えきれないほどの問題や試練があります。もしこの3つの言葉を使えば大きく崩壊することを防ぐことができます」

第一の言葉「お願いします」
ある時、他人の助けを頼むのに遠慮や偽の謙遜があります、残念です。またある時には自分の自己満足があります。他人の助け、世話が要らないと思って頼みません。もちろん相手を利用することはいけません。
「お願いします」とは次のようです。相手に向かって私自身が足りないから、あなたの助け、力、時間を借りたいと思います。私には、ありがたいことです。
そのように心から頼めば、その相手も私は役に立っていると感じるでしょう。
もう一度、相手の助けを利用しないでください。「お願いします」と言うときは心からじゃなければいけません。

教皇様は次のように言いました「お願いしますを使うとき、いつも相手の助けをあたりまえだと考えないで尊敬をもって、そして謙遜に待つようにしましょう」

第二の言葉「ありがとう」
私は1956年フランシスコ会の日本語学校に入りました。一番最初に習った言葉は「ありがとう」でした。それはすべての日本語の中で一番大切で美しい言葉だと思います。けれどこの言葉も口先だけだったら無意味です。薄っぺらな礼儀作法だけだったら無意味です。皆さん私たちはよく考えましょう。
私たちは毎日毎日いろんな人から世話を受けますが、その出来事が決して当たり前だと考えないでください。具体的な例として、お母さんが毎日している料理、洗濯掃除など、お父さんの毎月のお給料は毎日毎日の仕事のおかげです。教皇フランシスコは「もしこの感謝の態度が家庭の中になかったら社会生活の中にもあらわれません。小さな平凡な出来事にも感謝の心つくりましょう」と話しました。

第三の言葉「ごめんなさい」
教皇様は「もしこの言葉がなかったら小さなひび割れが大きな深い溝になります。イエス様は主の祈りを教えて『主よ私の罪をお許しください私たちも人を許します』と言われました。」
私たちはどうしても自分の過ち、癖、短所を認めなければなりません。と言うのは私たちは人間だから弱いものです。完璧ではないのです、相手も人間だから同じです。決して相手が完璧だと思わないでありのままに受け入れましょう。もし何か酷い言葉、失礼、知らん顔のように受けたら、どうしても24時間のうちに仲直りをして心から「ごめんなさい」と言いましょう! そのようにしたら家庭の平和、共同体の平和をつくることができます。

また相手の状態を考えましょう、その人の考え方、育ち方、また具合が悪いか、心配事があるか、忙しさに負けた状態か、そのための誤解もよくあります。
そのような衝突があったら、二人の怒りが冷めてから二人とも「ごめんなさい」と言いましょう。もう一度、24時間のうちに言わないと直すことが難しくなって、あるときは、永遠の傷になるかもしれません。時には、この短い簡単な「ごめんなさい」をとおして平和をつくることができます。

この3つの「お願いします」「ありがとう」「ごめんなさい」を自分の心の中に入れましょう。これはイエス様の道です。

最後に教皇フランシスコは祈りを作りました
「主イエスよこの3つの言葉は非常に大切です。主よどうしても私たちの心の中に入れてください。ただ個人の心の中だけでなく家庭の中にも社会の中にも入れるように祈ります」

サマリヤの女が水をくみに来た。イエスは「水を飲ませてください」と言われた。( ヨハネ4・7 )

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