広報誌あゆみ 2016年3月号
バリー・ケンズ
私は日本の文化と習慣と考え方にたいして好奇心をもっています。
たとえば時々、本屋さんに入ってその月のベストセラー10冊を調べます。
ここ数年の間に流行は変わりました。
ある年のベストセラーには、歴史の関係の本が多かったり、またある年は、上手な生活の仕方の本、例えば健康のための運動や食事の本、ストレス解消法の本など。
最近は、おもしろい変化がありました。たとえば、どのように老後を過ごすか、また、よい死の迎え方の本など。
今年の1月17日の読売新聞に面白い記事が載っていました。
社会保障部長 猪熊律子さん彼女の記事よると現代の日本人、特に高齢者の方々は将来に対してだいぶ不安を感じていると次のように書きました。
1 いかに生きるかにもまして、いかに生を終えるかに関心を持つ人が増えてきたためだろう。
2 日本の未来は大丈夫かと人々が本気で心配し始めたのが今ではないか。
3 最近の本の表題をみると「下流老人」「老後破産」「ルポ老人地獄」「老後貧乏~」など、老後崩壊の危機は誰にでもあるというから恐ろしい。
そして、ノーベル賞作家の大江健三郎さんも次のように書きました。
今の日本人は物質的に恵まれていますが、それなのに戦後の荒廃していた時よりも、今はもっと大きな危機に直面しています。それは希望の無さです。(1998年11月13日付 デイリー読売)
猪熊さん、大江さんの二人の記事は、私たちのため考える機会になると思います。私は84歳、最後まで日本に住むつもりです。一緒に未来の危機に直面しましょう。私は日本語学校の時代から「危機」という漢字は本当に意味があると思いました。「危」は危ない「機」は「好機」チャンス、この危機から逃げてはいけないと思います。この問題をずっと心の中にしまいこむのは健康的ではないと思います。キリスト信者として直面しましょう。そのために好機をつかまえてイエス様の安心に満ちたメッセージを聴きましょう。準備としてできるだけ静かな心をつくって聖書を開きイエス様と一緒にこの問題について話し合って祈りましょう。たとえば マタイ 6:25 イエスの弟子たちは2千年前に自分の将来にどんなことがあるか思い悩んでいました。イエスは、その時代の弟子たちにも現代の私たちにも次のように言われます

「恐れてはならない、ごらんなさい空の鳥、野の花を、あなたがたの慈しみ深い父なる神様は鳥1羽1羽がどこに飛ぶか、野の花が1本1本どこに咲くかをよく知っておられます。あなたたち神の子供は1人1人もっともっと大事なのです。その優しい父である神様に愛される子供として信頼しましょう。そうすれば安心をあじわえます。聖書をとおして神様はこのメッセージを伝えてくださいます。
わたしたちを造られた主、神は今、こう言われる。
「恐れるな、わたしはあなたの名前を呼ぶ。わたしの目にあなたは価い高く、貴く、わたしはあなたを愛している。恐れるな、わたしはあなたと共にいる」イザヤ 43:1-5
主はこう言われる
「わたしは、あなたたちのために立てた計画をよく心に留めている。それは平和の計画であって、災いの計画ではない。将来と希望を与えるものである。そのとき、あなたたちがわたしを呼び、来てわたしに祈り求めるなら、わたしは聞く。わたしを尋ね求めるならば見いだし、心を尽くしてわたしを求めるなら、わたしに出会うであろう。」エレミア 29:11-14
自分は自分の未来をまったく知らないけれど未来は優しい神様のみ手にあります。詩編の祈り、神よ、わたしの将来をあなたのみ手にゆだねます。
また、心の沈黙の中、イエス様の聖書をとおした生の声のメッセージ、その響きを聴きましょう。「恐れるな、わたしはいつもあなたと共にいる」そのようなイエス様と静けさの中の祈りの効果は次のようなものです。
1 私の父なる神様は私の日常生活と近い方、そして私自身に対する態度は理解と慈しみである。
2 自分の将来を考えると希望が浮かんできます。
3 信頼をもって自分の未来をすべて神様のみ手にゆだねましょう
最後にマリア様の助けを願い「マリアよ、今も死を迎える時も私たちのために祈ってください」
皆さん是非やってみてください。効果がありますよ !