あゆみ 2016年8月
バリー・ケンズ神父
8月15日は聖母の被昇天です。私たちが普段唱えているのは、ドミニコ会のロザリオですがフランシスコ会のロザリオもあります。
聖母の7つの喜びのロザリオ、または、ばらの花冠のロザリオといいます。
その7つの喜びとは次のようなものです。
1 マリアへのお告げ
天使をとおして神様はマリアに約束された救い主のお母さんになるようにとお頼みになりました。マリアは、そのような大きな使命を果たすことができるか心配でしたが天使に「マリア恐れることはない。神様の助けがあなたと共におられます」と聞いて安心してお受けになりました。聖霊のおかげで御子イエスは、この世に来られました。マリア様ありがとうございます。
「み言葉は肉体となってわれわれの中で住まわれた」ヨハネ1・14

2 エリザベトを訪問
マリア様は身ごもった身体で従妹のエリザベトを訪問しました。そのとき、お産控えていたエリザベトにとってマリア様の助けは大事でした。
マリアは自分の都合や忙しさを考えないで120キロの危ない山道を8日間かけてエリザベトのところに行きました。その従妹同士の励ましと喜びを考えましょう。
「わたしの主のお母さんが、わたしのところへ来てくださいました。」ルカ143
3 マリアの子イエスの誕生
マリア様の喜びは、たびたび悲しい出来事の後です。たとえばイエスの誕生のため静かな部屋と柔らかい布団を望んだことでしょう。しかし実際には隙間風がはいる馬小屋と飼い葉桶のかたいわらでした。それでも子を産んだこととヨゼフの優しい支えは大きな喜びでした。
「マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて思い巡らしていた。」ルカ219

4 博士たちの礼拝
3人の博士は遠い東の国から来て幼子イエスを拝んでプレゼントをさしあげました。黄金、乳香、没薬などは、シンボル的で意味深いものですが、パンパースの方が役に立ったことでしょう!?
最初に幼子を礼拝に来たのはユダヤ教の羊飼いです、そして次はユダヤ教以外の東方の博士たちです。これは救い主は全ての国の人のためだという意味です。大きな喜びです。
「家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた」マタイ211
5 神殿でイエスをみつける
この喜びの前にもマリア様は、苦しい体験をしました
と言うのは、イエスが12歳の時、ヨゼフとマリアと家族でエルサレムの神殿に上りました。その旅路の途中ナザレに帰る道のりでイエスを見失ってしまったのです。マリアは母親として「わたしの子は安全か?夜は何処で寝ているのか?食事はしているのか?」と心配しました。そして3日間探して、やっと見つけ喜びました。
「イエスはマリアとヨゼフと一緒に下ってナザレに帰りました」ルカ2.51
6 イエスの復活
イエスが復活して母であるマリアに出会いますが、この喜びの前にも悲しみがありました。マリアは、3時間十字架の下に立っていました。子供イエスの痛みが母マリアの心の中に響いていたからです。そして復活したイエス様を見ると大喜びになりました。
「お母さんに平和があるように」

7 聖母の昇天
言い伝えによるとマリアは72歳で亡くなりました。神であるイエスはマリアの魂も身体も天国にあげられました。大きな喜びです。天国でマリア様は、わたしたちのために祈ります。「聖母マリアよ、今も死を迎える時もわたしたちのために祈ってください」
このフランシスコ会のロザリオを祈るとき、その7つの喜びをあじわいながら10回のアベマリアを唱えます。また、そのあとに2回アベマリアを唱える習慣があります。それはマリア様の72歳を思い起こすためです。
皆さん、マリア様はわたしたちの苦しみの時も喜びの時も模範、励まし支えになります。聖母マリア、あなたの御子イエスのみ前で私たちのために祈ってください。