広報誌あゆみ 2016年10月号
バリー・ケンズ 司祭
わたしたちの教皇フランシスコは、今年をいつくしみの特別聖年と宣言しました。また10月1日は、わたしたちの新子安教会の保護の聖人テレジアの祝い日です。
聖テレジアの神様の慈しみについて考えましょう。

聖テレジアは観想会カルメル修道院に入る前に お父さんとお姉さんと一緒にローマへ巡礼に行きました。彼女はちょうど14歳になって新しい髪型にしました。
ローマで宿泊した高層ホテルには最新型のエレベーターが設置してありました。
若いテレジアは初めてエレベーターに乗り高層階の自分の泊まる部屋に行きました。
この小さな経験が非常に印象深く残り、9年後、自叙伝を書いたときに神様の慈しみのシンボルとして使いました。
聖テレジアの「小さな道」を歩むと天国まで無事に達するため 骨をおり険しく力がかかるような長い階段を上らないで、そのかわりにイエス様のいつくしみのエレベーターに乗りましょう。と言うのは神様のいつくしみの中に入って自分の人間的な力でなくイエス様からの力に頼りましょう。
聖テレジアの自叙伝の第3部の中でこのように書かれています。
「私は聖書を読んで天国に無事に達するためのまっすぐな道、短い道、小さな道、新しい道をみつけました。イエスよ、あなたが両手で私を抱きしめると天国へのエレベーターになります」( Msc, 3r )

聖テレジアは人間的な努力よりもイエス様のいつくしみを強調しました。
もちろん、イエス様のいつくしみにこたえて人間の協力も必要です。
聖テレジアにとってイエス様のいつくしみはイエス様の道の中心なのです。聖テレジアには、そのような理解がありましたから、どうしても他の人と分かち合いたいと思い開かれた心をもって宣教者になりました。
聖テレジアと聖フランシスコ・ザビエルは布教地の保護の聖人です。
どうしてでしょうか?
彼女はザビエルと違って、狭い修道院から出られませんでした。けれどいつも遠い布教地に興味を持っていました。彼女はベトナムのカルメル会の修道院に行くことを望みましたがちょうどその時病気になってしまいました。
また、テレジアは二人の宣教者、一人はアフリカへ布教、一人は中国へ布教している宣教者にたくさんの手紙を書きました。そして布教地の人々のために祈りました。
聖テレジアは肺結核になったとき、お医者さんから修道院の庭を少しずつ散歩するようにすすめられました。この運動が彼女にとって大変辛そうに見えたシスターが止めるように言うと彼女は「私はこの一歩一歩を宣教者と彼らの活動のために捧げているのです」と言って止めようとしませんでした。彼女にとって散歩のおこないも祈りになったからです。
皆さん、聖テレジアをとおしてイエス様のいつくしみの深さならって他人と分かち合いましょう!