広報誌あゆみ 2016年11月号
バリー・ケンズ 神父
子供の心と身体の成長を祝う、七五三の祝い日が近づいてきました。イエス様は子供達にとっても、両親や大人達にとっても、近づきやすい方です。イエス様はどんなに疲れておられても、どんなに忙しくても、子供達にたいしては按手して祝福なさいました。その時、私達大人のために次のように言われました。
「はっきり言っておく。心を入れかえて子供のようにならなければ、決して天の国に入ることは出来ない。この子供のようになる人が、天の国でいちばん偉いのだ」( マタイ 18-13 )
このことは、どういう意味でしょうか。イエス様の言われる子供の心とは、子供っぽい心ではなく、子供の様に純粋な心を持つようにという意味です。特に子供のような心を持って、父なる神様に対するようにと勧められています。子供の心の特徴は何でしょうか。一つのたとえ話をあげますので、皆様に理解の手掛りとしていただきたいと思います。
ある休みの日、お父さんは、4才の息子 俊夫君と3才の娘 真理ちゃんをつれて、公園に遊びにいきました。二人の子供は大喜びで、お父さんにまつわりつきながら公園にいきました。お父さんは俊夫君と真理ちゃんをブランコにのせて、うしろから元気よく押してあげると二人共楽しい声をだして大喜びでした。ブランコのあと俊夫君と真理ちゃんはすべり台で遊びだしました。お父さんは秋の日に照らされて、気持よくなり、すべり台の隣のベンチで居眠りをしてしまいました。しばらくすると、皮紐につながれていない、大きな恐ろしい犬がうなり声をあげて、俊夫君と真理ちゃんを襲ってきました。二人の子供はそ恐ろしい犬をみて、びっくりして、恐ろしくなり、ベンチで居眠りしているお父さんのところにとんで行きました。

お父さんは二人の子供達を両腕で抱え上げて、子供達を守りました。大きな恐ろしい犬はまだ三人の側に来て、うなり声を上げていましたが、お父さんの腕の中にいる俊夫君と真理ちゃんの顔は恐れから遠のいた安心した顔でした。恐ろしい犬が側にいても、恐れは消えてしまい安心しきっていました。何故かというと、二人はお父さんを心から信頼していたからです。
俊夫君と真理ちゃんは、お父さんに、大きな、完全な信頼がありましたから。
それはまた、お父さんはいつも私達を守ってくれるという安心感でもありました。子供の心の特徴は信頼することだと思います。私達のやさしいお父さんである神様は、子供である私達一人一人をどんな時でも守ってくださいます。
ですから、神様に近づく心を何時ももって、子供のような心、信頼する心を持ちつづけるように、努力しましょう。