広報誌あゆみ 2017年5月号
司祭 バリー・ケンズ
5月中は復活節です。私達の教会に入って右側にステンドガラスをはめ込んだ窓があります (5月号のあゆみの表紙です) この窓について考えてみましょう。
このステンドガラスの歴史は、元コロンバン会本部の設計者である長島孝一氏がその聖堂のためにステンドガラス作家の松田日出男氏に依頼し彼のアトリエで製作された物です。( 1975 / 10 / 31 )
コロンバン会本部は昨年の春に解体されてしまいましたが、ステンドガラスだけは、この新子安教会の窓にはめ込みました。このステンドガラスの場面について考えてみましょう。中心に復活されたイエス様、その左右にはイエスの手を握った左は女性、右は男性の姿です。けれども二人は詳しい顔などはなく外形だけです。なぜなら、その二人は現代の私たち一人ひとりなのです。これは意味深いことです。復活のイエスは今生きておられる。私たちと一緒に手を握って人生の道を歩んでくださいます。この場面こそ復活されたイエスは、私たちの同伴者なのです。
御子神様は、天国からくだり人間になって、そのイエスは33年間小さな東洋のイスラエルに住んでいらっしゃいました。そこで十字架の上で亡くなって3日目に復活なさいました。本当の神様の証明です。そのうえ復活のおかげで神であり人間であるイエスは、この時代にも生きておられ、また各国に住んでいらっしゃいます。もっと詳しく言うとイエスを受けている人のそばにおられます。復活は、その意味なのです。
その復活されているイエス様は今日生きている声で私たち一人一人に言われます。「恐れるな、わたしはあなたと共にいる」今、イエスがわたしたちの手を握ってペトロのように危ない心の嵐の高い波から引き揚げてくださる(マタイ1431)
善い牧者イエスは、いつくしみによって正しい道に導かれます、また私たちが暗いところを歩んでいても私たちは災いを恐れない。なぜならイエスは、わたしたちと共におられるからです(詩編23)
イエスは復活してからマグダラのマリアの名前を呼んで彼女の信仰の目をお開きになりました。(ヨハネ2011)今日、同じように復活のイエスは、わたしたち一人一人の名前を呼んで信仰の目をお聞きになります。
エマオへの道を歩む途中のがっかりした2人と一緒にイエスが歩んでくださいました。また2人に聖書の深い意味を説明なさいました。(ルカ2413)
今日のわたしたちも同じようにイエスが人生の道を一緒に手を握って歩んで聖書の意味を説明なさいます。
みなさん、この教会の聖堂に入るときステンドガラスの場面を当たり前のものだと思わず、あらためてその場面を見てイエスは手と手を握って一緒に私たちの人生の道を歩んでくださることを思い出しましょう。
本当に復活されたイエスは、わたしたちの優しい同伴者なのです。