あゆみ 2020年10月
開かれた心の宣教者 聖テレジアは私たちの模範
「神の救いの知らせがすべての人によって知られ、受け入れられるように尽くすべきすぐれた役割が、すべてのキリスト者に課せられている。」(信徒使徒職に関する教令 #3)
教会は第二バチカン公会議をとおして、すべて一人残らずの信者に呼びかけ与えてくれました。というのは、わたしたち皆が自分の小さな社会の中で身分に応じて宣教者(イエスの証人)にならなければなりません。
聖テレジアは私たちの共同体の保護の聖人として機能です。
聖テレジアは小さなフランスの田舎町リジュー ( Lisieux ) の中流階級の家庭で育ちました。お父さんは定年するまで時計屋さんでお母さんは腕の良いレース職人でした。そして親戚以外の人とあまり変わりがなかった。その環境の中に神様はおはたらきになりました。聖テレジアは15歳の時に観想修道会カルメル会に入りました。亡くなる時まで、この狭いところから出ませんでした。
そしてもう一人、聖フランシスコザベリオは聖テレジアとは、まったく違う環境、彼はスペインの裕福な家庭に生まれ、大学はフランスのパリ、そしてイエズス会の司祭として活発な宣教師としてインド、スリランカ、マレーシア、モルッカ諸島、日本、最期は中国の沖合にある島 ( ジョウセントウ ) で亡くなりました。
フランシスコ・ザベリオと聖テレジアは二人とも全世界の布教の保護の聖人と教会が決めました。
聖テレジアの場合はどうでしょうか、聖テレジアは、その狭い修院の中で非常に開かれた心をもって世界中の人々が神様の愛と慈しみをあじわうように祈りました。これから短く聖テレジアの宣教者としてのストリーです。
まだ聖テレジアがカルメル会に入る前14歳の時、ある犯罪人プランジーニ (Pranzini)が死刑の宣告を受けました。新聞に彼の詳しい様子が載っていました。その記事は彼が自分の罪を認めなくて人に対しても神に対しても頑固に回心しないということでした。テレジアは彼のために一生懸命祈りました。そして彼が絞首台に上った時、司祭から十字架像を受け取り接吻しました。聖テレジアは彼が最初の子供だと言いました。その時から人のための祈りの力を強く信じました。テレジアは自分が神様から頂いた恵みについて思い巡らし、どうしても他の人とわかち合いたい、イエスとの友情はこの世の偉大な贈り物だと考え、たとえ他の人に会うことはできなくても、わかち合う心をもっていました。
したがって聖フランシスコザベリオのように大きな布教活動をしなくても平凡な祈りと犠牲をとおして宣教師になりました。

テレジアはカルメル会に入った時、自叙伝で次のように書きました。
イエス様は私たちに大きな行いをお頼みになりません。ただ私たちの弱くて小さな努力でじゅうぶんなのです」
カルメル会に入ってから、ベトナムのサイゴンの修院ヘリジューからシスターを一人送ってほしいと要請がありました。テレジアは志願しました。けれどもその頃、彼女は肺結核を発症していました。ですから別のシスターが行きました。
テレジアはベトナムには行きませんでしたが外国の宣教に非常に興味を持ってそのため祈りました。祈りだけではなく小さな行いも布教のために捧げました。たとえば性格の難しいシスターにいつもあたたかい微笑みをしました。また、洗濯部で隣の非常に活発なシスターが石鹸水をテレジアの顔にはね掛けました。しかしテレジアは黙って不平も言わずにゆるしました。
修道院長はテレジアの宣教地のための祈りの行いを知って二人の宣教師のために励ましの手紙を書いて欲しいと頼みました。
第一の宣教師、アフリカの宣教会のモリスベリア (MauriceBelliere) はマラウィ (Marawi) で働いていました。テレジアは彼に21通の手紙を書きました。その中に「わたしの唯一の志は大勢の人々にイエスの愛を知ってもらうこと。私は宣教地の現場で働くことが出来ませんが愛と祈りをとおして宣教者になります。」
第二の宣教師、パリミッション会のアドルフ・ローランド (AdolpheRoulland) は中国で働きました。彼には8通の手紙を書きました。テレジアは彼に次のように書きました。
「人間を救うためにあなたと働くことは嬉しいです、この世でいっしょに働いて、そして天国でその報いをいっしょにあじわいましょう」
テレジアは24歳の時、その病気がひどくなり、お医者さんから毎日で短い散歩をするようにすすめられました。その散歩はテレジアにとって非常に苦しかった。ある日姉妹のシスターはテレジアの苦しそうな様子を見て止めるようにすすめました。しかしテレジアは「大丈夫です、苦しい一歩1歩は宣教師のために捧げます」と答えました。
教会は第二バチカン公会議をとおして信者のみんなひとり残らず宣教師になるように頼みました。私たちも聖テレジアのように信仰の恵みをいただきました。私たちはこの世で一番恵まれた者です。聖テレジアのようにその恵みをわかち合いましょう。自分の家の中で、学校で、仕事場で、近所で、日本で、それが出発です。そして開かれた心をもって全世界を考えるようにしましょう。たとえば新聞やテレビのニュースで困っている人について知ります。
たとえば今、アフリカのスーダンやバングラディッシュなどではウウィルスだけでなく洪水による川の氾濫もあります。香港の人々も苦しんでいます。開かれた心をもって祈りと善い行いはイエスと一致して湧いてくる力があります。聖テレジアはその証明と模範です。
皆さん聖テレジアの模範に倣いましょう!