もう一度クリスマスの意味を考えましょう

あゆみ 2024年12月号

私たちは誰でも生まれたばかりの赤ちゃんを見ると愛おしく感じると思います。イエスはそのような赤ちゃんでした。クリスマスの本当の意味は何でしょう?
クリスマスが近づくと街を照らすイルミネーションやキラキラとした飾りが目につきます。でも本当のクリスマスの意味はいったい何でしょう?
人工衛星から映し出される地球の映像を見ると神様の偉大な力を思い知ります。すべての力のある神様はこの地球を創っただけでなく今も宇宙の中ですべてを保たれている。

聖書の中にも
「目を高く上げ、誰が天の万象を想像したかを見よ。それらを数えて、引き出された方、それぞれの名を呼ばれる方の力の強さ、激しい勢いから逃れうるものはない。」(イザヤ書40・26)

創造主である神様に対して尊敬はあたり前だと思います。けれども何かちょっと隔たっている神様のようでした。
神様は人間の心をよく知っていたから、その遠い距離をなんとか近づけようと神様ご自身が人間になられました。
これこそクリスマスの本当の意味です。

神様は私たち人間に『愛とその行い』をはっきり教えるために人間になられて具体的にお示しになりました。
それこそ本当のクリスマスの意味なのです。

聖パウロはこのように書きました。
「キリストは、神の身分でありながら、神と等しい者であることに固執しようとは思わず、かえって自分を無にして、僕の身分になり、人間と同じ者になられました。人間の姿で現れ、へりくだって死に至るまで、それも十字架の死に至るまで従順でした。」(フィリピの信徒への手紙2・4~8)

ヨハネの福音では
「言は肉となって、わたしたちの間に宿られた。わたしたちはその栄光を見た。それは父の独り子としての栄光であって、恵と真理とに満ちていた。」(ヨハネ1・14)

神様は人間になられた時から私たち人間と近くなりました。その人間になられた神様がイエス・キリストです。本当の人間として私たちと同じ体験、経験をなさいましたから、私たちの神様は近づきやすい方、話しやすい方です。
馬小屋の飼い葉桶の上に寝かされている赤ちゃんは私たちのために人間になられた神様です。
マリア様は聖霊によって身ごもってくださいました。
その子供であるイエスは100%神様、100%人間、不可能ですか? 不可能です・・・しかし神様は何でもできる。ですから可能になります。
100%人間というとたとえば、夏の暑さも、冬の寒さも感じました。また、私たちと同じように喜びも悲しみも経験しました。痛み、悩み、心配ごと、淋しさ、落胆、誘惑、裏切り、いじめなども経験なさいました。
ですから、私たちの神であるイエスは近づきやすい理解に満ちた方です。心をさらけ出しましょう。
また神様は喜んで私たちに赦し、力、励まし、勇気を与えてくださる。神様は私たちと同じ人間になった経験がありました。
これこそクリスマスの本当の意味です。

馬小屋の赤ちゃんイエスに向かって
「イエスよ、ありがとうございます」と言って祈りましょう。

皆さんがイエスからのクリスマスプレゼントとして平和をあじわうように私はお祈りします。
ご降誕おめでとうございます。

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