四旬節

あゆみ 2025年 4月号

今年は3月12日の灰の水曜日から4月22日の復活祭まで約40日間が四旬節です。その四旬節の間にイエス様の愛と慈しみをかみしめてあじわいましょう。四旬節の特別な祈りは十字架の道行きです。新子安教会では毎週金曜日9時から一緒に祈ります。この記事の中で14留のうち4つの留について考えましょう。

十字架の道行きの中でイエス様の苦しみを考え、その苦しみよりも裏の愛が大切です。最後の晩餐でイエスは言われました。
「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。あなたがたはわたしの友である」(ヨハネ15・13~15)

第5留『イエス、シモンの助けを受ける』
イエスは重たい十字架を背負って倒れてしまった。
ローマの兵士達はイエスの弱りはてた様子を見て、このままでは死刑場までたどり着くことができないだろうと思い、田舎から出て来た通りすがりのシモンというキレネ人に無理やりイエスと一緒に十字架を運ぶように命じた。シモンは嫌々その命令に従いましたが、途中からイエスの友情を感じました。その十字架との出会いで、そのあとは無理なくイエスと一緒に運ぶことができました。
言い伝えによるとその後シモンはイエスの弟子になり、その子供アレキサンデルとルフオスも初代教会の中で知れ渡り尊敬されていました。

祈りましょう
「イエスよ、私も苦しみ、悩み、病気などにぶつかるとそれは私の十字架です。
はじめはシモンと同じように嫌々ですがシモンのことを思いめぐらしてその苦しみ、その十字架はイエスと一緒に運びます。私は苦しい時決して一人ぼっちではない、あなたがいつもそばにおられます。イエスと二人で十字架を運びましょう。また、イエスよ、他人から世話いただいた時、謙遜にその世話を受けるようにしてください。アーメン」

第6留『ベロニカ、イエスの顔を拭いて差し上げる』
この場面の雰囲気を想像しましょう。イエスの周りは恐ろしい占領軍の兵士たちが、また群衆の中には偉い長老たちがイエスを激しくののしっていました。けれど、ベロニカはイエスの血まみれの顔を見て憐れみをしみじみと感じ勇気を出して群衆の中から進み出てイエスの顔を丁寧に拭きました。それはイエスのため確かに慰め励ましになったでしょう。

祈りましょう
「イエスよ、私が他人の悲しみ、淋しさ、痛みを見た時憐れみの恵みをお与えてください。他人に憐れみを与えると結局あなたに示します。あなたは言われました。『憐れみ深い人は憐れみを受ける』(マタイ5・7)イエスよ、憐れみの心をお与えください。アーメン」

第8留『イエス、エルサレムの婦人たちを慰める』
イエスは非常に疲れていた。棘の冠で頭はズキズキ痛んで傷だらけで血まみれ、けれど自分の痛みをわきにおいて群衆の中で嘆き悲しみながらついていく婦人たちに向かい慰めをお与えになりました。私たちの模範です。

祈りましょう
「イエスよ、平和の祈りの中でこの言葉『慰められるよりも慰めることを』
イエスよ、私が自己中心的な心を捨てて他人の痛み、悲しみ、不安などをその人と共に感じることができますように、私はあなたの平和と慰めの道具になるように助け導いてください。アーメン」

第9留『イエス、疲れはて三度倒れる』
イエスは疲れはて力尽きて3回目倒れました。イエスは二日間眠れていないうえに鞭で打たれ傷だらけ十字架は重い、そして3回目倒れてしまいました。立ち上がるためには非常に勇気が必要でした。しかし、イエスは私たちを愛して今一度立ち上がりました。

祈りましょう
「イエスよ、私が苦しむ時、もうじゅうぶんだと考え、続ける頑張ることができない、力も勇気も出ないそんな時イエスよ、あなたを思い出して立ち上がるための力をお与えください。あなたの示された道を最後の目的地まで導いてカづけてください。あなたの力に頼り最後まで目的地天国に無事に辿りつくように。イエスよ、お願いします。アーメン」

Recent articles

イエスは復活して今生きておられます

あゆみ 2025年 5月号 バリー・ケンズ神父 イエスの受難は私たちのため励ましになります。イエ …

希望の巡礼者

あゆみ 2025年 3月号 バリー・ケンズ神父 希望の巡礼者の道の『希望』は神様からの贈り物です …

聖年

あゆみ 2025年2月号 バリー・ケンズ神父 今年2025年は教会で聖年と呼びます。カトリック教 …

神は近い方

あゆみ 2025年 1月号 主神はすぐ近くにおられる(フィリピの信徒への手紙4・5) ある人は神 …