クリスマス・・・本当の意味

これは非常に意味深い文章です。また、わたしたちの日常生活に深い関係があります。ヨハネの福音で「言」とは神様という意味です。皆さんは何回もこの文章を読んだり聞いたりしたと思いますが、このクリスマスでもう一度思い巡らしましょう。全能の神は天国の栄光をわきにおいてこの世に降りました。わたしたちと同じ人間的な心と身体をうけました。
パウロの言い方は「神と等しい者であることに固執しようとは思わず、かえって自分を無にした」(フィリピの信徒への手紙 2・6~7)

その神であり、人間である方は、わたしたちのイエス・キリストなのです。神である聖霊のおかげでマリアは妊娠しました。
ですから、わたしたちのイエスは100%神、同時に100%人間となります。不可能でしょう!?
けれど、神様であるからこそおできになりました。
馬小屋の中の赤ちゃんイエスを考えましょう、本当の人間です。
ですから本当の赤ちゃんとして、お母さんマリアの母乳で育って、ある時は泣いたり、オムツも換えなければなりませんでした。

この赤ちゃんの姿は、イエスの人間としての生涯のスタートであって、わたしたちは今、大人のイエスとの交わりをあじわうことが出来ます。
イエスは2000年前の生涯の間に人々に対して非常に優しい態度をおとりになりました。
イエスは悲しい人に慰めを、絶望の人に希望を、失敗した人に立ち上がる自信をお与えになりました。
人の悩み、苦しみ、問題に対して敏感な心をもっていらっしゃいました。そして人々と共に苦しんでそれらを感じられました。理解、慈しみ、共感はイエスの特徴です。

福音の中には、そのような例がいっぱいあります。
それはイエスのこの世での人間としての生活の間でした。
今、わたしたちは同じイエスに出会うことが出来ます。聖書はこのように言います。

「イエス・キリストは、きのうも今日も、また永遠に変わることのない方です。」(ヘブライ人への手紙13・8)

イエスは今も生きてわたしたちの中にすんでいらっしゃる。どういうことでしょう?
説明します。イエスは大人になって友だちであるわたしたちのために愛をもってご自分の命を捧げました。十字架の上で亡くなって、けれど3日目に復活なさいました。その復活のおかげで今、神様としてわたしたち一人ひとりのそばにおられ、いっしょに手と手を合わせて人生の道を歩んでくださいます。イエスはわたしたち人間の人生の道の同伴者である。もう一度、神であるイエスは人間性を体験なさったからこそ今、近づきやすい方になって話しやすい方になります。
また、私たち人間の問題、悩み苦しみなどをよく理解してくださる。結局、わたしたちの苦しみと一緒に苦しんでおられる。

「だから、憐れみを受け、恵みにあずかって、時宜にかなった助けをいただくために、大胆に恵みの座に近づこうではありませんか。」(ヘブライ人への手紙4・16)

イエスは今生きている声で一人ひとりに優しいお招きを与えてくださいます。
「疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう。」(マタイ11・28)

別の事ですが、クリスマスと関係のあることです。
12月のクリスマス時期になると日本のどこでもイルミネーションがあります。実はこの習慣は教会の中で始まりました。
わたしたちはクリスマスのごミサの時、明かり(今は電気)を全部消して、皆が1本のろうそくを持って歌います。

♪ 静けき真夜中貧しい馬や神のひとり子は母の胸に眠りたもうやすらかに ♪

「イエスよ光としてわたしたちの暗い心におはいりください」
イエスからの光のおかげで心の暗闇が消えて平和の恵みをあじわうことができます。
実はクリスマスという言葉は
『クリスマス』→『キリストのミサ』という意味で、つくられた言葉です。皆さん、あちらこちらでイルミネーションを見た時に小さな祈りを捧げましょう! 「光であるイエスよわたしの心の中をまた大勢の人の心の中を照らしてください」
皆さん、クリスマスおめでとうございます!

主の平和 !

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